基本情報技術者試験過去問 令和6年度(2024年)科目A問13
アローダイアグラムで表されるプロジェクトは,完了までに最少で何日を要するか。

選択肢
- ア:105
- イ:115
- ウ:120
- エ:125
- ア
- イ
- ウ
- エ
正解と解き方・学習ポイント(AI解説)
アローダイアグラムでは、開始から終了までに取り得る経路ごとに所要日数を合計し、その中で最も長い経路の所要日数が、プロジェクト全体の最短完了日数になります。図の経路を比較すると、最長は120日となるため、最短工期は120日です。よって正解は「ウ」です。
Point
この問題は、アローダイアグラムから作業の前後関係を読み取り、結合点の最早時刻を用いて最短工期を計算できるかを問うています。ダミー作業が表す順序制約を反映して、合流点では最大値を取ることがポイントです。
解くために必要な知識
この問題を解くには、アローダイアグラムの表記と、最短工期の求め方を理解している必要があります。
用語の整理
| 用語名 | 意味 |
|---|---|
| アローダイアグラム | 作業を矢印、結合点を丸で表し、作業の順序関係と所要時間を示す図です。 |
| 結合点 | 作業の開始、完了の区切りとなる点です。 |
| ダミー作業 | 所要日数0日で、作業間の順序関係だけを表す矢印です。 |
| 最早時刻 | その結合点に最短で到達できる時刻(日数)です。 |
| 最短工期 | 開始から終了までに必要な最小日数です。終了結合点の最早時刻で求めます。 |
最早時刻の計算ルール
基本
-
開始結合点の時刻を0日とします。
-
作業で次の結合点へ進むときは、直前結合点の最早時刻に作業日数を足します。
合流がある場合
-
結合点に複数の流入がある場合、到達時刻は最大値になります。
-
計算式は次のとおりです。
- 最早時刻(結合点) = max(最早時刻(直前結合点) + 作業日数)
ダミー作業の扱い
-
ダミー作業は作業日数0日として足し算します。
-
日数は増えませんが、先に完了しているべき作業が増えるため、合流点の最大値に影響します。
問題の解法手順
この問題は、結合点(イベント)ごとの最早時刻を計算し、終了結合点の最早時刻を最短工期として求めます。
図表の読み取り
記号の意味
-
矢印は作業です。矢印のそばの数値が所要日数です。
-
丸は結合点です。作業の開始、完了の区切りを表します。
-
破線矢印はダミー作業です。所要日数0日で、順序関係だけを表します。
合流点の扱い
-
ある結合点に複数の作業が流入する場合、その結合点は全ての先行作業が完了してから到達できます。
-
よって、結合点の最早時刻は最大値になります。
- 最早時刻(結合点) = max(最早時刻(直前結合点) + 作業日数)
- ダミー作業の作業日数は0日です。
計算
開始からA完了まで
- A後の結合点 = 30
上段(B、E)
-
B後の結合点 = 30 + 5 = 35
-
Eで右側合流点へ = 35 + 40 = 75
中段(C、F)
-
中段の結合点(Cの到達点)
- Cで到達する場合: 30 + 30 = 60
- Bからダミーで到達する場合: 35 + 0 = 35
- よって max(60, 35) = 60
-
Fで右側合流点へ = 60 + 25 = 85
下段(D、G)
-
下段の結合点(Dの到達点)
- Dで到達する場合: 30 + 20 = 50
- 中段からダミーで到達する場合: 60 + 0 = 60
- よって max(50, 60) = 60
-
Gで右側合流点へ = 60 + 30 = 90
右側合流点と終了
-
右側合流点 = max(75, 85, 90) = 90
-
終了結合点 = 90 + 30 = 120
最短工期は120日です。
選択肢ごとの解説
- ア:不正解
A→B→E→H の合計で105日になりますが、最長経路ではないため誤りです。
- イ:不正解
115日は、終了Hの30日を除くと、右側の合流点が85日である前提です。しかしG経路が90日かかるため、合流点は最大の90日になります。よって115日にはなりません。よって誤りです。
- ウ:正解
右側の合流点は、E経路75日、F経路85日、G経路90日の最大で90日です。最後にHの30日を足して120日となるため正解です。
- エ:不正解
125日は、作業日数の読み取り間違い、または結合点の到達時刻の計算(最大値)を誤って加算してしまう場合などに出やすい値です。よって誤りです。
まとめ
アローダイアグラムでは、開始から終了までに取り得る経路ごとに所要日数を合計し、その中で最も長い経路の所要日数が、プロジェクト全体の最短完了日数になります。図の経路を比較すると、最長は120日となるため、最短工期は120日です。よって正解は「ウ」です。
A→B→E→H の合計で105日になりますが、最長経路ではないため誤りです。
115日は、終了Hの30日を除くと、右側の合流点が85日である前提です。しかしG経路が90日かかるため、合流点は最大の90日になります。よって115日にはなりません。よって誤りです。
右側の合流点は、E経路75日、F経路85日、G経路90日の最大で90日です。最後にHの30日を足して120日となるため正解です。
125日は、作業日数の読み取り間違い、または結合点の到達時刻の計算(最大値)を誤って加算してしまう場合などに出やすい値です。よって誤りです。