基本情報技術者試験過去問 令和7年度(2025年)科目A問18
物販事業において,ロングテールをビジネスとして成功させるために必要な施策はどれか。
選択肢
- ア:多くの有名ブランド店が出店するショッピングモールの構築
- イ:交通の利便性が高い地域に対する,生活必需品を広く浅く取りそろえた出店計画
- ウ:店舗で購入した商品を近隣地域に無償で配送するサービスの実施
- エ:豊富な品ぞろえと,在庫コストや配送費用を抑えるための大規模な物流センタの構築や活用
- ア
- イ
- ウ
- エ
正解と解き方・学習ポイント(AI解説)
ロングテールは、売れ筋以外のニッチな商品を多数そろえ、それらの合計で売上を伸ばす考え方です。成功させるには、多品種を扱える品ぞろえと、在庫保管や配送のコストを抑える仕組みが必要です。したがって、豊富な品ぞろえに加えて大規模な物流センタを構築・活用し、在庫コストや配送費用を抑える施策が適切です。
Point
この問題は、ロングテールの特徴が「ニッチ商品を多数扱って合計売上を作ること」である点を理解できているかを確認しています。あわせて、多品種を扱うときに課題になりやすい在庫・物流のコストを、どのような施策で抑えるかを判断できることが求められます。
解くために必要な知識
この問題を解くには、ロングテール戦略の意味と、成立させるために必要になりやすい条件(在庫と物流の扱い)を理解していることが必要です。
用語の整理
| 用語名 | 意味 |
|---|---|
| ロングテール | 売上の少ないニッチな商品を多数取りそろえ、それらの合計売上が大きくなることをねらう考え方です。商品を売上順に並べたとき、売上の小さい商品群がグラフの右側に長く続く形(尻尾)になることに由来します。 |
| ニッチ商品 | 販売数量が少ない商品です。ロングテールでは、このような商品を多数そろえる点が特徴です。 |
| 物流センタ | 商品の保管、仕分け、出荷、配送手配などを集中的に行う施設です。多品種の商品をまとめて扱うことで、在庫コストや配送費用を抑える目的で使われます。 |
ロングテールが成立しやすい条件
品ぞろえ
ニッチ商品を多数扱うため、取り扱い点数を増やすことが必要になります。
在庫と物流のコスト管理
多品種を扱うほど、在庫保管や出荷作業が増えやすいため、次のような工夫が重要になります。
-
在庫を集約して保管・管理を効率化すること
-
仕分け・出荷・配送手配をまとめて行い、作業や配送を効率化すること
選択肢ごとの解説
- ア:不正解
有名ブランド店を集める施策は、集客力のある売れ筋を中心にしやすく、多数の非売れ筋商品を幅広く扱うロングテールの考え方とは合いません。よって誤りです。
- イ:不正解
生活必需品を広く浅くそろえるのは、一般的な小売でよくある品ぞろえです。ロングテールはニッチ商品を多品種に扱うことが中心になるため、合いにくいと考えられます。よって誤りです。
- ウ:不正解
無償配送は配送費用を増やしやすく、ロングテールで負担になりやすい小口配送のコストを抑える施策になりません。よって誤りです。
- エ:正解
ロングテールでは多品種を扱うため、在庫管理、保管、出荷、配送を効率化してコストを抑えることが重要です。大規模な物流センタの構築や活用は、在庫コストや配送費用を抑えつつ豊富な品ぞろえを維持しやすいため正解です。
まとめ
ロングテールは、売れ筋以外のニッチな商品を多数そろえ、それらの合計で売上を伸ばす考え方です。成功させるには、多品種を扱える品ぞろえと、在庫保管や配送のコストを抑える仕組みが必要です。したがって、豊富な品ぞろえに加えて大規模な物流センタを構築・活用し、在庫コストや配送費用を抑える施策が適切です。
有名ブランド店を集める施策は、集客力のある売れ筋を中心にしやすく、多数の非売れ筋商品を幅広く扱うロングテールの考え方とは合いません。よって誤りです。
生活必需品を広く浅くそろえるのは、一般的な小売でよくある品ぞろえです。ロングテールはニッチ商品を多品種に扱うことが中心になるため、合いにくいと考えられます。よって誤りです。
無償配送は配送費用を増やしやすく、ロングテールで負担になりやすい小口配送のコストを抑える施策になりません。よって誤りです。
ロングテールでは多品種を扱うため、在庫管理、保管、出荷、配送を効率化してコストを抑えることが重要です。大規模な物流センタの構築や活用は、在庫コストや配送費用を抑えつつ豊富な品ぞろえを維持しやすいため正解です。